今回のイタリア旅行の概要と旅情報
イタリアはその歴史、文化、食事、そしてその明るい国民性から見て、とても魅力的な国です。私は1990年に国際園芸学会に参加するために初めてフィレンツェへ行きましたが、その際にはミラノ、ヴェネツィア、ローマ、ナポリも
訪れています。また、国際学会参加のために1994年には再びフィレンツェを、2006年にはサン・レモを訪れています。妻はまだイタリアへ行ったことがないと言うことなので、今回の旅行は有名どころを回る旅になりました。
日本からイタリアへの直行便はアリタリア・イタリア航空
(Alitalia - Compagnia Aerea Italiana)が経営不振のため2015年に関西空港-ローマ便を運休して以来、成田以外からはありません。イタリアの後はフランスに行く予定だったので、エールフランスのパリ直行便を
利用しました。6月8日に関西空港を出て、同日の夕方にパリ、シャルル・ド・ゴール空港に到着し、空港の
ホテル・イビス・パリ・シャルル・ドゴールエアポート(Hôtel Ibis CDG Aéroport)
に宿泊しました。このホテルに宿泊するのは2回目ですが、飛行場の第3ターミナルのすぐそばで、RER(メトロ郊外線)でパリに出るのも便利です。
翌、6月9日(日)の早朝のエールフランス便でミラノへ行きました。11日からフィレンツェ、14日からローマ、そして最後に17日から19日の朝までヴェネツィアに滞在しました。
都市間の移動
都市間の移動はイタリア国鉄、トレニタリア TRENITALIA を利用しました。日本語のホームページもあるので予約可能ですが、 支払い途中などで突然イタリア語になったりするので安心できません。高速路線が整備され、「赤い矢」 Frecciarossa と言う列車は速くて快適です。ただ、時間通りに走ってくれるかというと、余り当てになりません。今回の旅行でもミラノ駅始発の列車が 入線せず、ホームも変わって30分以上遅れました。便利にはなったのですが、かつてあった長距離の寝台列車は無くなっていました。
観光情報
今回の旅行で気付いたのは観光客の多さです。著名な観光地は、1990年代とは比べものにならないくらいの混雑ぶりです。多くの美術館や教会が予約制になっています。ほとんどの場合、 予約は時間制なのでかなり計画的に行動しないといけないという面倒さはあります。いずれにせよ、 ネットで情報が得られるので、できるだけ早いうちに予約することをお勧めします。もちろん、日本からの予約も可能です。ただ、予約をしておいても並ばなければならないこともありました。同じ都市に数日間滞在するのなら主要な観光地に無料では入れるパスがあります。私達はフィレンツェでは Firenze Cardを使いました。フィレンツェカードのサイトからクレジットカードで購入できます。フィレンツェに到着してから、観光案内所などでカードを 受け取ります。スマホのアプリをインストールすれば、カードを取りに行く手間は省けます。このカードの提示で78の施設(2019年時点)に無料で入れるので入場券を買うために並ぶ必要はありません。しかし、入り口でカードを提示するとバーコードをスキャン するだけですぐには入れる施設があるかと思うと、別窓口へ行って入場券と交換する必要があったりと、ウロウロさせられることもありました。こういうところがイタリア的なのかもしれません。それと、ウフィッツィ美術館とアカデミア博物館はネット予約ではなくて、 電話で予約する必要があります。
市内の移動手段
市内での移動ですが、フィレンツェは街の中心部にはバスも入ってこないので、歩くのみです。フィレンツェカードに
少し余分に払うと、バス乗り放題のパスのパスが付いてきますが、丘の上のミケランジェロ広場に行く際にバスを利用する程度なので、余分に購入する必要は無いでしょう。ミラノとローマは移動範囲が結構広いので、公共交通機関を利用します。
いずれも格安のパスがあります。
ミラノは Azienda Transporti Milanesi(ATM)が発行する1,2,7日間有効のカードがあり、地下鉄、路面電車、バスが乗り放題です。
2019年7月に料金システムが変わり、ゾーン別の料金設定になったようですが、観光のためなら一番安いMi1-Mi3ゾーンで大丈夫でしょう。ローマでも地下鉄、路面電車とバス共通のパスを買いました。3日間乗り放題で18ユーロ(2019年時点)なので格安です。
地下鉄Metro はわかりやすく、移動手段として非常に便利でした。
しかし、バスは時間通りに来ない、と言うより時刻表が無い上に、むちゃくちゃ混雑しており移動手段としては余りおすすめできません。何分車内アナウンスがあったり無かったりするので、降りる場所が非常にわかりづらかったです。ヴェネツィアは歩いていると、
運河をはさんで向こうに目的地が見えていても橋が無いので、ずいぶんと遠回りする必要があります。そこで vaporetto と呼ばれる船に乗りますが、運行本数も多く、夜遅くまであるので大変便利です。ここでも乗り放題のUNICAカードというのを購入しました。
船自体は係留するのも船の乗り降りの案内もすべて人の手によっておりアナログですが、このカードは紙製ながら非接触型のカードで、船着き場にある端末にタッチするだけです。
ホテル
どの地域に宿泊するかは好みの問題もありますが、夏などの混雑期にはできるだけ早く予約する必要があります。今回の旅行のホテルは5ヶ月前に予約しました。今はネット上に色んなホテル予約サイトがあり、場所も確認できますし、
もちろん日本語のサイトもあります。私達は、ヴェネツィア以外は鉄道駅の近くを選びました。大きな荷物を持ってウロウロするのが大変なのと、出発する際の時間の余裕をそれほど考えなくて良いからです。結果、移動は楽で、駅構内に大きなスーパーがあったりして
結構便利に過ごせました。また、フィレンツェとヴェネツィアはアパート形式のホテルに泊まりました。オーナーもしくは代理店の人と鍵の受け取りをする必要があり、少し面倒ですが、キッチンに調理器具、食器、洗濯機もあって非常に快適に過ごすことが出来ました。
スーパーや近くの食料品店で売っているお惣菜は意外においしく、ワインやビールを楽しみながらの食事が出来ました。
夏の時期はかなり暑いですが、ヨーロッパのエアコン普及率は低く、ホテルも三つ星以上くらいのレベルにならないと冷房はないと思っていた方が良いでしょう。また、冷房はあってもその性能は決して良くなく、ローマのホテルでは部屋が冷えてくるのに半日ほどかかりました。
扇風機を置いているところもありますが、暑い時期の旅行の際はある程度の覚悟は必要かもしれません。
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